水深1cmの超個人的映画紹介

映画をざっくりと、ネタバレしない程度に紹介しています。

【リヴ・タイラー】ひたすら映像が美しい「魅せられて」(1996)を観た。

こんばんは。

昨日「水の中のつぼみ」について書いて思い出した映画があります。

それは「魅せられて」。

リヴ・タイラーの美貌が素晴らしい映画です。

イタリア・フランス・イギリス合作。

 

アメリカの女の子ルーシーが、イタリアの美しい村を訪れます。

彼女は自殺した母がここにいる誰かとの間に彼女を身ごもったと考え、

見知らぬ父親探しをします。

ここの人たちは陽気でストレートで性にもかなり開放的。

異性経験のないルーシーはどこか疎外感を感じているよう。

周りもまた美人な19歳なのに男を知らない彼女を奇異の目で見ます。

 

主人公のリアルな感情を綺麗な映像で描いています。

ちょっと「美」に偏っていてビジュアル的には現実味を欠いているかもしれませんが、

等身大の女の子の内面を描き出そうとする試みは成功しているのではないでしょうか。

父親探しの要素も物語にミステリー感を加えていて良い。

けど、正直ストーリー性はちょっと弱いです。

綺麗な映像を見ながら流れていく時間を楽しめる人におススメの映画です。

 

【フランス映画】「水の中のつぼみ」を観た…大人と子どもの間にいる少女たち。

こんばんは。

今日は先日観た「水の中のつぼみ」というフランス映画を紹介します。

 

主人公の少女(15歳らしい)にはぽっちゃりな友達がいる。

友達はシンクロをやっており、ある日大会に応援に行くと…。

上級生のクラスがハイレベルな演技を披露している。

その中にひときわ美しいお姉さまがいて、目が離せなくなる…!

というワクワクな始まり。

 

ひょろっとした体型で大人しそうな主人公だけど、何とかして綺麗なお姉さまに

お近づきになろうとする行動力を見せます。

お姉さまはツンツンしたビッチみたいな感じなのに、すごい勇気。

この行動力がバグってる感じは思春期やなぁと感じる。

大人っぽいお姉さまを見ていると、身体ばかり大きくて中身は子どもな友達が

疎ましく思えて嫌気がさして、ひどいことを言ってしまったり。

主人公が大人と子どものはざまで揺れている様子を繊細に捉えています。

そしてもがいているのは主人公だけじゃなくて。

「はやくキスしなきゃ」「初体験しなきゃ」「経験ないとバレたくない」

大人になって思い返すとそんなに悩むことじゃないんだけど、

思春期の少女たちにとっては切実な問題。

そんな思春期のみずみずしい感性を思い出させてくれるアタリの作品でした。

 

思春期の目覚めやゆらぎみたいなものがよく描かれていて感心しました。

こういうのはフランス映画が得意とする分野なのかな~という気もします。

恋愛が盛んなお国柄だけあって、多感なティーンの恋心なんかもすごく

真剣に描写してくれるというか。

製作者たちが子どもの頃の心を失っていないんだろうなと思わせる感じ。

子どもの複雑な気持ちに対するリスペクトが感じられるっていうのかな。

 

今ならアマプラにあります。

ちなみに気まずいシーンあり。一人で鑑賞するのがお勧め。

【ドラマ】「トリック」シリーズを今さらながら観ました。

こんにちは。

実は最近ハマってしまっていたものがあります。

それは…

ドラマ「トリック」シリーズ!

 

何となく聞いたことはありましたが、いまいちどんな内容か知らず。

観てみたら癖になる面白さでした。

メインキャラクターを演じた役者さんたちみんな最高過ぎる。

 

まず、仲間由紀恵さん。

一見堅くて面白いこと言わなそうに見える美人、だと思うのですが、超絶美人が

面白キャラを演じることでコメディとして仕上がってますよね。

ちょっとダサい服装(極貧設定なのもあり、いつも同じような服)かつ

「貧乳がコンプレックス」という設定で女を売りにせずコメディに全振りしている

キャラクターを演じさせた監督はすごい。

阿部寛さんにも同じようなことが言えます。

今でこそ面白い俳優として有名な阿部寛さんですが、当時はまだ若く、

長身イケメンモデルのイメージが強かったはずです。

そんな阿部さんも絶妙なダサキャラで笑いを取りに行っている。

主演二人の圧倒的なビジュアルを忘れさせるストーリーは最高。

 

そして忘れちゃいけない生瀬勝久さん。

マンガみたいなコメディをこんなに上手に実写化できる俳優さんがいるんだ?と

思わせてくれる方ですよね。

のちの「ごくせん」でも仲間さんと共演しています。

 

そしてもちろん、野際陽子さん!!!

トリックを見て大好きになってしまいました。

仲間由紀恵さん演じる奈緒子の母役を演じていらっしゃいました。

好きすぎて登場シーンはいつもわくわくします。

元々アナウンサーだったんですね…才色兼備でコメディエンヌのセンスもある方。

素敵すぎますね。

 

ドラマを観ていると当時のコンプラに寛容なノリがあって懐かしくなります。

今じゃなかなか同じようなドラマは作れないかもな…と、どこか切なさも感じました。

またあんな作品が生まれることはあるんだろうか。

 

「ボーはおそれている」観てきました。なぜかあのマンガを思い出した…

こんばんは。

話題作「ボーはおそれている」を観てきました!

「ミッドサマー」のアリ・アスター監督。

主演は「ジョーカー」のホアキン・フェニックス

 

happinet-phantom.com

 

個人的には楽しめた!けど、安易に他の人におススメできない!w

まず、長い!3時間くらいです。

あと、はっきりと解釈できるタイプのストーリーではない。

だからチケット代と3時間を無駄にしたと考えてしまうタイプの人には向かない。

「3時間分の映像体験を購入した」と割り切って観られる人向け。

いや、「3時間分の悪夢」といった方がいいかも…。

これ苦手な人にとってはキツい映画だと思います…。

 

親子とか付き合いたてのカップルで観るには気まずいシーンありです。

ご注意ください。

 

ざっくり言うと、ボーは早く実家に帰らなきゃいけなくて焦っている。

なのに色んな事態が起きてなかなか帰れない。

次々起こるカオスすぎる状況、これは現実なのか妄想なのか?

…この作品、なぜか「ちいかわ」や「おぱんちゅうさぎ」を思い出しました。

ホアキン・フェニックスがひたすら可哀想な目に遭う。

くたびれた中年のみすぼらしい姿が余計に可哀想に感じさせます。

最後の方は「監督、もうこれ以上ボーをいじめないで!」という感じでした。

ドSの方は結構楽しいかもしれない。

 

アリ・アスター監督はホラーで人気を博した監督ですが、今作は単純な「ホラー」の

くくりではないですね。不条理とか、サイコスリラーと言った方が近いかな。

カオスで脈絡のないストーリーに感じられるので納得いかない人も多いかな~と

思うんですけど、このよく分からないいくつもの場面を自然につなげて一本の映画に

しているところがすごいのかな、と思う。天衣無縫的な。

どう考えてもおかしいはずなのに、作ったような奇をてらったようなところが

見えてこないんですよね。もちろん俳優の演技力のおかげもあります。

 

そんなわけで、、、

誰かを誘って観に行く場合、誰を誘うかはくれぐれもお気を付けて。

【刺さった!】松岡茉優主演「勝手にふるえてろ」が良い。

こんばんは。

邦画を新規開拓したので紹介します。

 

勝手にふるえてろ

www.youtube.com

 

予告編では笑える場面が多く使われていますね。

でも人によっては結構えぐられる映画かなーと思います。

 

主人公のヨシカはオタク気質の女の子。

中学のときから10年間同じ男の子「イチ」を思い続けている。

(今どうしてるかも分からないのに!)

中学生の恋愛から卒業できずに、彼氏いない歴=年齢。

でもそんな彼女に会社の同期「ニ」が告白してきた。

「ニ」はカッコイイわけでもなく、ヨシカへの絡み方もスマートじゃない。

ちょっと見ていて痛々しい(でも本気で恋した男はみんなあんな感じかもw)ので

ヨシカも引き気味…。かと思いきや「人生初告白された!」と大騒ぎ。

でもやっぱり「ニ」には異性としての魅力を感じられず、「イチ」と再会するため

SNSで海外へ行った同級生のなりすましアカウントを作って同窓会を企画する。

中学時代の恋愛をここまで引きずったり、自分の望みを叶えるためには手段を選ばない

倫理観がぶっ壊れているところは周りが見えないアブナイやつという感じ。

ただの「恋愛経験皆無のピュアな可愛い女の子」じゃないのが肝。

恋愛経験ないこと、処女であることに実はものすごくコンプレックスを感じている。

それと同時に10年同じ人を思い続けていることにプライドを持っている。

いや、前に踏み出さない自分を正当化しているというべきか。

 

分かる人には分かるのではないでしょうか。

この圧倒的一人相撲感…!

大槻ケンヂの「グミ・チョコレート・パイン」を大人の女性に置き換えた感。

こじらせて、自己中心的になってしまって、プライドが高くなって…。

そんなヨシカを松岡茉優さんがリアルに演じています。

泣いてしまうシーンとか、胸に迫るものがあります。

 

陽キャにとっては理解不能で気味の悪い映画かもしれません。

ヨシカのことが別な生き物みたいに見えると思います。

でも自分は松岡さんの演技を観て昔を思い出しましたw

ヨシカほどではないですが自分も不器用で一人相撲だった時期があったな~と。

【イタリア映画】「太陽の下の18才」観たことある?

最近アマゾンプライムに観たい映画が多いです。

やめてくれ…いつもは観たいの全然ないのに…一気に放出されても困るって…。

 

高校生の頃、映画と言えばハリウッド!と思っていた自分。

フランスやイタリアの映画にハマらせてくれたキッカケはとある女優でした。

カトリーヌ・スパーク。主にイタリアで活躍したフランス女優です。

最近の人はあまり知らないのではないでしょうか。

バルドーのようにファッションアイコンとして名前が挙がる女優ではないので…。

でも彼女の全盛期に青春を過ごした方々には懐かしい存在かもしれません。

日本でも結構人気があったみたいですね。

 

当時カトリーヌ・スパークの「太陽の下の18才」と「狂ったバカンス」を観て

60年代の青春映画の魅力にハマってしまいました。

ストーリーはそこまで面白くないのですが、なんといってもスパークが可愛い。

健康的で美しいスタイルとお人形みたいに可愛い顔。

ヨーロッパ人にしては唇がぽってりしていてどこか親近感。

無表情だとただの超絶美形ですが、にっこり笑うと口がやや大きいのか、

キャメロン・ディアスジュリア・ロバーツのような愛嬌が出てきます。

日本で人気が出たのも納得です。

 

「太陽の下の18才」はもう一度観たいとずーっと思っていました。

気づいたらアマプラにあったので先日観てみましたが、こんな映画だったっけ?

というくらいストーリーはつまらなかったです(笑)

ストーリーはほぼないと言ってもいいかもしれません。

登場人物たちを眺めている感じ?

でもスパークは可愛いし、他の登場人物たちも生き生きしていて雰囲気は良い。

イタリアの明るく陽気な夏!という感じで元気は出る。

面白くはないけど思い出の映画なんです。

 

さんざん面白くないと言っておいてあれですが、今ならアマプラで観れます!

是非!

【気づき】映画は好きだけど、ドラマはしんどいかもしれない。

こんばんは。

今日は最近気づいたことについて書いてみたいと思います。

前からうすうす感じていたことではあるのですが…。

自分、ドラマ観るのしんどいかもしれない…。

 

先週、ある中華ドラマを見終わりました。

中華ドラマって、長いんですよね。

ブコメでも平気で30話とか40話とかある。

歴史モノなんかは100話くらいある場合もある。

長すぎて、一気見しようにも1日2日で観られるもんじゃないんですよ。

だから頑張って観ても何日か、もしくは何週間かかかるわけですけど、

自分、ドラマを観終わるまで落ち着かないんですよ!!

そんなに感情移入する方じゃないと思ってましたが、なぜか登場人物と一緒になって

怒ったり悲しんだりしているようで、心がつらい。

長いドラマを観ているとそれだけつらい時間が長くなる。

ドラマを観ていない間にも影響されて気分がおかしくなる。

ちょっと、控えようかなと思いました。

 

自分には映画の方が合っているみたいです。

ほとんどの場合、長くても3~4時間だし、日をまたぐこともないし。

一時的に感情ジェットコースターになってその日のうちに観終わるし。

それに映画の、壮大な物語だとしても「数時間に収める美」みたいなのが好き。

たくさんのことを伝えたい場合は長く撮るんじゃなくて画面を工夫するとか、

モチーフに意味を込めるとか。そういう洗練されたところが好きなんですよね。

 

単純に、中華ドラマが長すぎるのが問題なんじゃね?って気もしますが…w

自分はドラマより映画向きだなっていう話でした。

(中華ドラマは観る方も大変だけど、製作側はもっと大変ですよね。

長い撮影、編集、本当にお疲れ様ですと言いたい……!)